COLUMN 空調コラム
業務用エアコンのメンテナンスはなぜ必要?法令対応と快適な運転を両立するための基本
業務用エアコンのメンテナンスは快適性以外にも法令への対応も求められます
業務用エアコンのメンテナンスは、単に効きが悪くなったときに行うものではありません。冷暖房の効率を保ち、電気代の無駄を抑え、故障や水漏れ、異臭などのトラブルを未然に防ぐために、日常的な管理が大切です。
さらに、フロン類を冷媒として使う業務用の空調機器は、フロン排出抑制法の対象となる第一種特定製品に該当する場合があり、管理者には点検や記録保存などの義務があります。
環境省は、エアコン機器などについて点検の実施と記録の保存を求めています。つまり、業務用エアコンのメンテナンスは、快適な室内環境を守るためだけでなく、機器を使用する事業者にとって必要な管理業務の一つといえます。
フロン排出抑制法で求められる点検は簡易点検と定期点検
業務用エアコンの点検で特に重要なのが、前述したフロン排出抑制法に基づく点検です。知っている人が多いと思いますが、昔のエアコンから出るフロンはオゾン層を破壊してしまうためフロンの排出は抑制していかなければなりません。
この法令では、フロン類を使用している業務用冷凍空調機器は、すべて3か月に1回以上の簡易点検が必要と義務化されています。これは一定規模以上だけに限らず、対象となる業務用冷凍空調機器すべてに求められる点が重要です。
一方で、有資格者など十分な知見を有する者による定期点検は、圧縮機に用いられる電動機の定格出力が7.5kW以上の機器が対象です。空調機器の場合、7.5kW以上50kW未満は3年に1回以上、50kW以上は1年に1回以上の定期点検が必要とされています。加えて、点検や整備、冷媒の充塡・回収などの記録は、機器廃棄時のフロン引渡し完了後3年間保存する必要があります。
日常管理ではフィルター清掃と異常の早期発見がポイント
法令上の点検に加えて、日常的なメンテナンスを続けることも重要です。異常音や異常振動、油のにじみ、腐食やさび、熱交換器の霜付きなどを確認しましょう。
また、フィルターの汚れは空調効率の低下や電力消費の増加につながるため、定期的な清掃が勧められています。オフィス、店舗などではフィルター清掃を2か月に1度程度、使用環境が厳しい場所では、より高頻度の清掃が必要となってきます。夏や冬の時期は本格的にエアコンが稼働すると思うので、稼働前に、試運転や点検を行っておくことも有効です。
業務用エアコンは、法令に沿った点検と日常的な清掃を組み合わせることで、長く安定して使いやすくなります。